ゲノム編集女児の父だけエイズなのはなぜ?他の出産方法はなかったの?

今最も有名な双子?ルルとナナ。

そう、中国の研究者、賀建奎(He Jiankui)准教授が
作り出した、ゲノム編集されて生まれた赤ちゃんです。

ルルとナナっていうのは、偽名だと思いますが
(両親はGraceとMarkと、欧米系の名前ですし・・・これも偽名かな)

この赤ちゃんは、エイズウイルス=HIVに罹らないように、
遺伝子の特定の部位をいじって生まれてきたのですが、

父親がHIVキャリアなので、子供を持つことは諦めていて
そこに差した一筋の光として、ゲノム編集実験に協力したと説明されています。

 

でも、夫婦生活を送っていたら、妻であるGraceには
エイズはうつらないのでしょうか?

 

それに、HIVキャリアでも子供を産む方法は
本当にないのか?

 

この辺り、疑問に思ったので調べてみました!

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ゲノム編集ベビーの母親がHIVに感染していないのはなぜ?

HIVキャリアの自覚なく、コンドームを使わず性交渉をすると
感染するリスクは高くなりますが、
しっかり予防していれば感染は防げるそう。

ただ、子供を作ろうとすると話は別。

精液にはHIVが多く含まれているので、
感染のリスクがかなり大きくなってしまいます。

そうして母体がHIVに感染すると、
お腹の赤ちゃんにまで母子感染してしまうので、
普通の妊娠・出産では確かに子供を望むのは難しいということですね。

 

ゲノム編集以外にHIVを持たない子供を産む方法は?

賀建奎(He Jiankui)准教授は、

「ルルとナナの父親MarkはHIVのせいで差別を受け、仕事も解雇され、
辛い思いをしてきた。そんな自分でも子供が作れることがわかり、
このゲノム編集の技術のおかげで、生きる望みができたと言っている」

という趣旨のことを話しています。

これだけ聞くと、

にゃこ
ゲノム編集しないとHIVキャリアの男性は子供が作れないのかなぁ

って思っちゃいませんか?

 

実は全然そんなことなくて、
他にも子供を作る方法はあるんです!

例えば・・・

精子洗浄。

 

HIVは精液に含まれますが、精子には含まれません。
つまり、液体部分が危険ということ。

なので、精子洗浄(sperm washing)すれば、
子供にHIVがうつる心配はないそうです。

不妊治療などで、体外受精する際などに
使われる手法なので、一般的な技術です。

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ということは、別にゲノム編集なんて
まだ認可もされていない、長期的にどんな影響が出るかも不明な技術を使わなくても
HIVフリーの赤ちゃんは産めます。

というか、実際にそう言った方法で生まれた赤ちゃんもいます。
日本国内でも、数件、HIVカップルがHIV非感染の赤ちゃんを産むことに成功しています。

 

カピバラ
ということは、ルルとナナの両親は、
そう言った事実を知らずに実験に協力したのでは?

ということが想像されます・・・

 

ルルとナナの両親はなぜ実験に協力したの?

ルルとナナの両親の国籍は明かされていません。
これは、プライバシーの観点から、当然と言えます。

ただ、賀建奎(He Jiankui)准教授のポストしたYouTubeの映像では、

「エイズ患者は、特に発展途上国では差別される立場にある」

というようなことを説明していました。

 

ってことは、ルルとナナの両親は発展途上国の人、と推測できます。
また、父親Markはエイズを理由に仕事に着くのが難しかったそうなので、
おそらく経済的余裕もなかったでしょう。

また、発展途上国なので教育や情報も十分受けられないかも。

 

そこに、救世主のように現れた賀建奎(He Jiankui)准教授。

「HIV患者は、今までは子供を望むことはできなかった。
でも、僕の被験者になれば、それができるようになる。
子供の出産や養育にかかる費用も、全部払いますよ」

みたいなことを吹き込まれたら・・・
信じちゃうかもしれませんよね。

 

また、こういった臨床実験(ヒトに対する実験)は、
第三者に当たる医者から説明をして、被験者の同意を得る

インフォームド・コンセント(情報を得たうえでの同意)

を実施することが必須です。

 

しかし、賀建奎(He Jiankui)准教授は、
自分でルルとナナの両親に説明しただけだそう。

これだと、都合のいいように説明して、
ルルとナナの両親を騙すようなこともできたってことになります。

 

もう、ツッコミどころが多すぎて
やばすぎる事件です・・・

 

さらに、もうすぐ他のゲノム編集ベビーも生まれる予定だとか。
当の本人は行方知れずだし・・・

 

どうなっていくのか、気になります。

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